ツアーナースは旅行に添乗する看護師のことで、例えば小中学校の修学旅行や一般の企業や同窓会などの団体旅行に一緒に同行し、参加する人の健康管理や怪我、病気などの処置を行います。
もし、参加者が急な病気や重体になると、救急車を呼んだり、病院へ付き添ったりしなければならないので、観察力や判断力が求められます。
旅行参加者に多いのは、急な発熱や腹痛で、まれに喘息などの発作を訴えるような人がいます。
また、海外旅行やクルージングになると食事に対応できなかったり、気候や時差のせいで体調を崩してしまう人も少なくありません。
国から国の移動時には、バスや電車での移動もあるので、乗り物酔いになる人も多くいます。
そのため、添乗前には、団体の責任者や担当者と連絡をきちんと取り、参加者の健康状態や持病などの情報を把握しておく必要があります。
また、怪我や病気に備えて一般的な救急箱や薬などの準備も欠かせません。
どの場所に行くかでも準備する物が変わってきます。
山登りがメインの旅行なら、すり傷や骨折する可能性があるので、包帯やテーピングを準備しておいた方が良いですし、海に行く予定があるのなら、人工呼吸用シートも持って行ったほうがいいかもしれません。
さらに、参加者が楽しい思い出を作れるようなサポート作りには、思いやりの精神が基本になるので、気配りも必要です。
ツアーナースは華やかで楽しそうなイメージがある一方で、事前準備や気配りが欠かせない大変な仕事でもあると私は感じています。